昨日の続き

2022/02/21

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今回の内容は2021年10月28日に配信した内容となります。


こんにちは。ミナミです。


さてさて、本日は昨日の続きで、上肢の中でも特に「手」の話をしていました。


手を使ってコップを持って水を飲んだりするというのは、実際には手だけじゃなくて上肢の各パーツが連動して動いてるからですね。


で、まずは上肢を作っている構造からアプローチしていきたいわけですが、上肢というのは大きく2つの部分に分かれます。


外見上胴体から突き出てる部分を「自由上肢」。胴体の中に組み込まれてるように見えて、実際は上肢の付け根の働きをする部分が「上肢帯」。そこから自由上肢は「上腕」「前腕」「手」というパートに分かれると。このあたりは大丈夫ですね。


と、言いたいところですが、勘違いしてる人が結構いるのが、「自由上肢」を上肢だと思っている人が結構いるという。違う違う。上肢は「上肢帯」から。上肢帯は肩甲骨と鎖骨のこと。


だから、大胸筋でも広背筋でも例は何でもいいけど、上肢を上手く使わせる必要のある動きをさせる時は「肩甲骨と鎖骨から」意識して運動させてあげる必要があるわけです。


これはもし知らなかったらめっちゃ反省。お客さんの体の機能を逆に落としてる可能性があります。


肩甲骨はさすがに皆さん分かりますね。鎖骨は骨格標本とか見るとボルトで留めてあるのでガッチリくっついてるように見えるけど、実際はかなりグラグラ。内側端は胸骨と関節して、外側端はかなり自由に動く。


あ、こうゆうのはもう自分で一度実際に解剖行って見た方がいいですよ。日本だとトレーナーは難しいですけど、ハワイとかタイとか行けば出来るので。


で、上肢を自由に動かすためにどれくらいの関節が必要かと言うと、上肢帯からのカウントなので胸鎖関節と肩鎖関節から順番に、肩関節、腕尺関節、上橈尺関節…と繋がっていくわけですが、胸鎖関節と肩関節を隔てて肩甲骨は体幹と繋がってるから非常に自由度が高いと。


だからいくらでも自由に動けちゃうんですね。それだとあまりにも不安定だから、筋肉でつなぎとめておく必要がある。それが僧帽筋だったり、肩甲挙筋とか、前鋸筋、菱形筋とかするわけです。


さっき言った通り、上腕の動きは肩関節がやってるように見えて、肩鎖関節や胸関節も動いています。腕を上に挙げると、肩甲骨も同時に上を向きます。肩甲骨を固定して腕を挙げても、せいぜい水平くらいまでしか挙がりません。一度やってみて下さい。


「肩甲上腕リズム」というやつで、腕を挙げる動作の大体三分の二が上腕骨の動きで、三分の一が肩甲骨の動きと言われるわけです。


それにしても肩関節の可動域は他の関節に比べて大きい。ちなみに各関節の正常可動域も全部覚えてますよね?昨日からこんな話ばっかりですけど、正常な動きの範囲が分からない人がどうやって評価が出来るのかっていう。


耳が痛い人もいると思いますけど、気づいたところから勉強すりゃいいんです。


で、肩関節の可動域の大きさはデメリットもあって、関節窩が浅いから不安定。脱臼しやすい。そこで必要なのが回旋筋腱板。これも当然4つ…もう何が言いたいか分かりますね。


超よく出来た構造なんだけど、肩関節みたいな狭い領域に押し込まれているから歳を取ると腱板が弱くなって損傷を起こしやすいんですね。炎症が起こると腫れて、ちょっと動かしても痛い。いわゆる五十肩。正式には肩関節周囲炎。


今日はこれくらいに。運動指導者以外の方も見てると思うんですけど、解剖は専門用語が出てくるのでちょっと面白くないかもしれませんね。


でも、明日も解剖のこと発信していきます。楽なんだもんw


では皆さん、また明日。


ミナミ